有機野菜や低農薬の野菜が、どのように栽培されているか知っていますか?
安心安全な食べものを買いたいと思うと、低農薬・有機野菜がよいと聞きますが、実際にどの様な場所で栽培され、誰が作っているか知らない人も多いと思います。
今回は、 らでぃっしゅぼーやの提携生産者である『有機栽培あゆみの会』に会いに行ってきました。
『有機栽培あゆみの会』では、千葉県・茨城県を中心に、100を越す農家が、“安心安全でおいしい野菜”を生産・栽培を行っています。
どのようにして野菜栽培を行っているのかを取材してきました。
らでぃっしゅぼーやとは?公式サイトを見る葉物野菜を露地栽培している木内 邦彦(くによし)さん

父親の第から約50年、葉物野菜を露地栽培している木内 邦彦(くによし)さんの畑にお邪魔してきました。
——今日はよろしくお願いします。
木内:
お越しいただきありがとうございます。
こちらこそ、よろしくお願いします。
——木内さんはどんな野菜を栽培しているのですか?
木内:
私のところは、小松菜とほうれん草を栽培しています。
父親の代から、約50年、葉物野菜を作っています。
——葉物野菜の栽培でこだわっていることはありますか?
木内:
そうですね、露地(ろじ)で栽培することですかね。
小松菜やほうれん草はビニールハウスで栽培するところが多いですが、
私のところでは、屋外の畑で野菜を作る露地栽培をしています。
ハウス栽培だと、雨風を避けられるので生産の効率はよいのですが、野菜を過保護に育てている気がします。
露地で自然の中で野菜を育てるのがよいと考えています。
——たしかに、露地の方が、たくましく野菜が育ちそうですね。肥料はどんなものを使用していますか?
木内:
主に豚の堆肥を使用しています。
牛の堆肥を使用する人が多いと思いますが、牛の堆肥だとカリウムという成分が多く、私はあまり好きではないで・・・
もちろん、牛糞堆肥が向いている作物もありますが、私のところの葉物野菜は豚の堆肥を主に使用しています。
——堆肥によっても、いろいろと違いがあるのですね。
もしよければ、木内さんが育てている野菜を見せていただけますか?
木内:
では、小松菜をお見せしますね。
小松菜は成長が早く、畑に種をまいてから早くて30日前後で収穫を始めます。
そのため約5日ごとに畑にタネを蒔き、定期的に収穫ができるようにしています。

木内:
こちらが種をまいてから、約20日の小松菜です。

木内:
約25日でだいぶ成育が進みます。

木内:
30日経過した小松菜。
季節や気候によって変わりますが、30日前後で収穫をします。
大きさでの目安は22cm位から収穫を始め、30cmになる前までに収穫をします。

木内:
こちらの畑の小松菜を少し収穫しますね。
——収穫作業は包丁などで、切るのですか?
木内:
いいえ、小松菜の収穫は手で根っこから抜きます。

——そうでしたか。
でも、なぜ根っこから引き抜くのですか?
包丁などで切って収穫した方が簡単な気がするのですが・・・
木内:
畑に、小松菜の根っこが残ると病気の原因になってしまう可能性があります。
農薬を使用せず栽培しているので、すこしでも野菜が病気になる可能性があるものは排除しています。
そのため、根っこは畑に残さないようにしています。

——他にも、野菜の栽培で気をつけていることはありますか?
木内:
畑に無理をさせないようにしています。
葉物野菜は成育が早いので、同じ畑で、年間3回以上作ることはできますが、わたしのところでは平均すると1.5回にしています。
何回も何回も同じ畑で連作をするのは、作物にも、土にも良くありません。
土も人間と同じで休む必要があります。
畑は財産なので無理をさせず、良い野菜を作り続けて行きたいと考えています。
——ぜひ、これからも頑張ってください!
木内:
ありがとうございます!
低農薬の有機栽培でにんじんを生産している伊藤晴夫さん

千葉県で低農薬・有機栽培でにんじんを栽培している、伊藤晴夫さんの畑に来ました。
ーーにんじん栽培で、どんな事にこだわっていますか?
伊藤:
一番は、土作りにこだわっていますね。
このあたりは馬を飼っている方も多い土地がらで、馬糞が手に入りやすいので、堆肥として馬糞をよく利用しています。
また元肥として使用しているのは、『オーガニック853』という有機JAS認証の有機質肥料を使用しています。

ーーにんじんが大きくなるのに、何日ぐらいかかるのですか?
伊藤:
このあたりのにんじんは120日ほどです。
もう、収穫をはじめるころですね。

伊藤:
ちなみに、にんじんの葉っぱの枚数は10枚ぐらいがベストです。
葉っぱの枚数は多いほうがよいと考えています。
ーーどうして、葉っぱが大切なのですか?
伊藤:
にんじんの中には炭水化物が多くあります。
その炭水化物を作るのが、この葉っぱの役割です。
この葉っぱがたくさんあることで、多くの炭水化物を作ってくれます。

伊藤:
また、茎の長さも重要です。
通常のビニールハウス栽培のにんじんだと、茎の部分が長くなってしまいます。
葉っぱで蓄えたエネルギーは、茎を伝ってにんじんに届きます。
そのため、長すぎるとエネルギーをロスしてしまいます。
茎もあまり延びすぎていない、これくらいの大きさがベストですね。

伊藤:
5月前後は『葉付きにんじん』でも、出荷しています。
にんじんはセリ科の植物で、葉っぱはハーブの様な香りがあり、食べるととても美味しいですよ!
あと基本的には、にんじんの収穫は機械を使用して行っているので、そちらもお見せしますね。



伊藤:
普通に出荷する分は葉っぱを落として、出荷しています。
機械で行うと、葉っぱの切断までしてくれるので、効率的に行うことができます。
ただ、葉っぱを切る場所がズレてしまうと、にんじんに傷がつき、商品価値が下がってしまいます。
機械を使用するときは、慎重に作業を進めています。
ーーいろいろお話しを聞かせていただきありがとうございました!
これからも、低農薬・有機でのにんじん栽培を頑張ってください!
伊藤:
ありがとうございます。
また、いつでも遊びに来てくださいね。
まとめ
低農薬野菜や、有機野菜は栽培がとても大変だと思います・・・
ですが、取材させていただいた農家さんは気さくで元気な方々だったのが印象的でした。
露地栽培だと、天気に左右されて思い通りにならないこともあるはずですが、それにもめげず、何十年も野菜づくりをされているのは本当に凄いことだと感じました。
今回の取材は、らでぃっしゅぼーや様にご協力いただき、農家の方々にお話しを聞くことが出来ました。ご紹介した野菜は、時期により異なりますが、らでぃっしゅぼーやで販売しています。
有機野菜に興味がある方は、らでぃっしゅぼーやの公式サイトをチェックしてみてください。