大地を守る会は、お馴染みの大手野菜宅配・通販サービスですが、そんな大地を守る会の特徴で他社と比較して優れている点は、定期会員・非会員向けに様々なイベント企画を実施していることです。
イベントは、商品やサービスについてだけではなく、ライフスタイル全般のテーマで、講演会から自身で何かを作るといった体験系と幅広です。(対象年齢は、こどもから大人!)
私はこれまで、味噌作り講座ともったいない魚に関する講演会の2つのイベントに参加したことがありましたが、どちらにおいても、なかなかネットや本では見つけられないような貴重な情報を得ることができました!
今回は、大地を守る会が毎年開催している「オーガニックフェスタ」に出向き、フェスタ内で受けた講座の口コミレビューをさせていただきます。
テーマは、みんな大好きなチョコレート!
チョコレートの作り方やオーガニック・フェアトレードチョコレートとは何か?生産者や生産地についてが主なトピックスとなっています。
プチ体験やプレゼントもあり、とても楽しかったです♪
目次
大地を守る会のオーガニックフェスタの様子をご紹介
チョコレート講座のレビューに入る前に、ちょっとだけ大地を守る会のオーガニックフェスタについてお伝えします!
開催概要は下記です↓
【日時】2018/3/4(日) 10:00〜16:00
【場所】東京交通会館 (有楽町駅)
【コンテンツ】マルシェ(食品のブース)、トークショー・映画・講座
毎年開催されているオーガニックフェスタですが、今回足を運ぶのは初めて!とのことでとても楽しみにしていました^^
実際に会場に行ってみると、すでにとても賑やか!
会場は、大地を守る会で販売されている食品が購入できるマルシェ、講演会会場、ほっと一休みができるカフェの3部構成でした。
最も気になるマルシェの様子はこんな感じ!
大地を守る会に商品を提供している生産者さんがブースを出し、試食会などを行いながら商品を販売しています。
より詳しいことは、オーガニックフェスタ全体について書かせていただいた感想記事をご覧ください♪↓
大地を守る会のオーガニックフェスタ2018に行ってきた!
チョコレート講座を受講!
さてさて本題のチョコレート講座に入っていきます。
こちらは、事前申し込みの講座でしたが、見事に当選!ラッキーでした☆
入りま〜す♪
会場にはすでに人がいっぱい!
席についたらたくさんの資料が迎えてくれました。
冒頭に、大地を守る会の司会の方からご挨拶があり、その後、今日の会のスピーカーの皆さんが登場しました。
今カカオに関して世界で起こっていること、クラフトチョコレート・フェアトレードチョコレートとはどういうものなのか?
について、奥深きチョコレートのお話をさせていただきます。
よろしくお願いします。
今回の登壇者は、チョコレートアライアンスに加盟している下記団体です:
・オルター・トレード・ジャパン 公式サイト
・フェアトレードカンパニー 公式サイト
・NPO法人エース 公式サイト
私たちは、チョコレートアライアンスと言って、チョコレートの生産をテーマに、4つの団体が一緒に活動しています。
今日は、オルター・トレード・ジャパン、フェアトレードカンパニー、NPO法人エースの3団体が来ています。
よろしくお願いします〜♪
1. つくる人の暮らしを支える
2. 自然にやさしい
3. 作る人にも食べる人にも安心
4. 子どもを大切にする
5. 未来につながる
この行動指針を持ち、チョコレートの販売・供給のサポート、それからチョコレートのまつわる問題を解決するために動いています。
いわゆる、NPOってやつですね!
こちらが工程!↓
チョコレートができるまでのステップですが、まずカカオの実が収穫されます。中には、白いふわふわ・ねとねとした果実があり、その奥に種があります。
種を取り出し、焙煎してから、発酵する作業があります。
発酵済みの豆は、細かく砕き、その後、どろどろした液体に変化します。
こちらに砂糖などの原料を加えて、温度調整してから、型に入れ、冷却をしたらチョコレートの完成です。
へ〜!チョコレートの作り方について聞いたこともありませんでしたが、このように作るのですね!
そもそも、カカオ豆って実からできていたのですね!パパイアみたいで可愛い♪
目の前にすり鉢があるかと思いますが、これからカカオ豆を配りますので、そちらを剃ってチョコレートもどきを作っていただきます。
大地を守る会の社員の方が、目の前で、電気コンロを使ってカカオ豆を焙煎してくれました。
(この焙煎作業をしっかり行わないと、チョコレートの香りは出てこないとのこと!)
カカオの良い香りが広がります♡
はい、豆が来ました〜!見た目は、焦げたアーモンド(笑)。かなり固いです!ほんのりココアの香りも〜♡
その後、ちょっとだけ豆を砕いて、試しに食べてみてください。
殻かたっ!
なんとか剥けました。
カカオ豆を味見してみると・・・苦い!チョコレートのエッセンスだけ取り出したような、強烈な酸味と超濃厚な味です。このままだと美味しくは食べれないですね(笑)。
カカオマスはとろとろのチョコレートを作るための原料になります。
今回は、原始的なやり方で手作業で行っていますが、通常は機械を使わないとできません。
機械でもものすごく時間がかかる工程です。
大変な作業なので、今日は、チョコレート作りの全部の作業を終えることは残念ながらできません。
これですね↓
しかし、ざくざくな豆からどうやってとろとろな液体ができるんだろう・・・?
これは、豆をすりつぶしている段階で、油分が出てきて、最終的にはどろどろになるのだとか。
なお、日本でも、出来上がったカカオマスではなく、豆で輸入し、自社でカカオ豆をすりつぶす工程をやっている会社もあります。
このやり方を、Bean to bar(ビーン・トゥー・バー)と言います。
日本では、今まで豆から作るといったことはあまり行われていなく、ここ最近、3〜4年前より行われるようになりました。
へ〜全く知らない事実。やはり、自分たちでカカオ豆から作ったほうが美味しいのでしょうか・・・?
ココアアバターとは、カカオマスから、ここアバター(油ぶん)を取り除くと、ここアバターになります。
こちら↓
これは、豆の油分です。
油分のみ取ると、ココアバターになります。
油を取り除いた豆の残りは、パサパサなカカオパウーになります。
豆の食物繊維や油以外のものが入っているとのことで、ココアは身体にいいと言われています。
選ぶなら、ホットチョコレートよりホットココアですね!
また、ホワイトチョコレートについて少しお伝えすると、こちらは、ココアバターを使って作られています。
ココアで、色を取っちゃっているので、白っぽくなります。
食べると、脂身を感じる人がいるかと思いますが、これは、ココアの油を使用しているためです。
そうなんだ〜!豆知識ですね!これから毎日ココア飲もうっと^^(笑)
ここで、試食のチョコレートが登場しました。
こちらは、大地を守る会で販売されているオルター・トレード・ジャパンの「Paradise Papua」というチョコレートです。
食べてみると・・・ココアの風味がしっかりとしています!豆を食べてる感じ!
ミルクチョコレートなのに、やや苦目で、明治やガーナチョコレートの甘みに慣れている人はちょっと苦手かもしれませんが、本物のチョコレートはこれか!と思わせるような味でした。
続いて、こちらのチョコレートを作っているオルター・トレード・ジャパンの方が登場しました。
今皆さんが食べているチョコレートのカカオ豆はインドネシアのパプア州で取れた豆です。
ここ4〜5年で、この豆はどこで取れたの?や、産地の人はどんな暮らしをしているの?について興味を持たれる消費者の方が増えており、明治などの大手チョコレートメーカーなども、産地名を出したマーケティングを行っています。
確かに、私も、友人などと話をしていても、今の世の中、生産者を搾取している会社からは商品を買いたくない!と思う消費者が増えている傾向にあると感じています。
「Papua Paradise」のチョコレートは、インドネシア内にあるパプア州という場所で作られています。
位置的には、オーストラリアの真上、面積は日本の1.1倍、人口は350万くらいので、人の少ない国です。
250以上の言語を持った民族の人たちが、平和な暮らしを送っています。
森と水もとても綺麗ですよ!
スライドに写真が出てきましたが、環境汚染などとは無縁に見えた、とっても綺麗な場所でした!
生産者の支援と化学農薬を使用しない丁寧に作られたチョコレートを目指しています。
生産者支援としては、生産者の貯蓄プログラム(チョコレートの売り上げの一部を生産者の口座に振り込んでいる)やお菓子作りを教えるプログラムなどもあります。
確かに、コーヒー豆もそうですが、豆の原価って超〜安く、生産者さんが貧しい生活をしていることは有名な話ですよね。
これでは、生産者さん・農家さんの生活が厳しくなる方向に進んでしまいます。
原料を売ることだけでは幸せになれないため、自分で生産し、販売することで、もっと儲かるような仕組みを提案しました。
試験的にやった結果、今年から、現地で小さい工場を建て、現地販売をスタートできるようになりました。
今日、試食に出しているチョコも、こちらの現地工場で作ったものです。
カカオ豆の生産者は、農業のみではなく、お菓子職人になりたい!という夢を掲げながら頑張っています。
またまたスライドに、現地の工場でブラウニーを焼いている現地人の様子が映っていました。
こちらのブラウニーは村のイベントで提供されたのだとか!
また、「Paradise Papua」のチョコレートは、乳化剤や香料は一切不使用の手作りオーガニックチョコレートです。
(現地では、そもそも乳化剤とかが手に入らないのだとか!添加物知らずのいい地域ですね!)
こんな感じの可愛らしいパッケージデザインです↓
ぜひ応援をよろしくお願いします!
続いての登壇者は、同じく、オーガニックチョコレートを作っているピープルツリーフェアトレードカンパニーの方です。
私は、チョコレートの開発企画をしていいます。
ピープルツリーはフェアトレーオの専門ブランドであり、チョコレートだけではなく、洋服、雑貨、アクセサリーも作って販売しています。
大地を守る会では、チョコレートとオーガニックコットで作っている肌着を販売しています。
ピープルツリーのヘーゼルナッツチョコレートも試食でいただきました!
こちらも、カカオ豆のしっかりとした味わいが表現されていて、ヘーゼルナッツのザクザク感がナイスなチョコレートです♡
甘さ控えめなので、ワインなどにとっても合いそう!
また、製造時期は、秋冬限定です。
理由は、輸入する際に溶けやすいから。
溶けやすい理由には、ココアバターという油分が浮いてきてしまう現象が挙げられます。
大手メーカーのチョコレートは、溶けるのを抑える目的と生産性を上げるために乳化剤を使っています。
確かに、一般のチョコレートの裏ラベルを見ると、不思議な名前の添加物がたくさんですよね!(健康に良いカカオ豆の割合はおそらくとっても少ないのでしょう・・・)
これまで累計約2万7800個のチョコレートを販売しました。
ココア豆は、ボリビアで取れたものであり、その後、ミルクチョコレートの製造が得意で、チョコレートの歴史が長いスイスの工場で作っています。
それは、なかなかオシャレですね♪
他にも、医療・教育支援(奨学金の提供)支援も行っています。
「People Tree」のチョコレートをむくと、中面にチョコレートの製造方法についての説明とカカオポイントが記載されています。
このカカオポイントを集めて、その資金で苗木を購入し現地に寄付をしています。
劣化したカカオの木を植え替えることで、より長い歴史を持ってカカオを育てることに協力しています。
動画で、ボリビアで苗木をプレゼントしたときの様子が描かれていました。
ほっこり系^^
生産者、食べる人、販売する我々、みんながハッピーになるチョコレートをを広げていきましょう!
インスタで広めてください!というお願いもありました。(笑)
#おいしいチョコが笑顔をつなぐ
ピープルツリーは、ファッションもやっているとのことで、パンフレットをいただきました↓
シンプルだけど、着心地が良さそうな洋服たちでした^^
最後には、NPOの方が登場し、チョコレート生産地での問題についてお話をいただきました。
一緒にチョコレートアライアンスの活動をしています。
この度は、皆さんにカカオの世界事情をお伝えしたいと思います。
スライドご参考に↓
もともとカカオは熱帯の植物であり、赤道から南北20度以内でしか作れません。
日本でチョコレートが食べられるのは、カカオベルトのところで一生懸命救ってくれる人がいるからです。
そんなアフリカで問題になっているのは児童労働です。
子どもたちの多くは学校に行けず、危険な労働を強いられm場合によっては人身売買の対象になったりもします。
我々NPOは、チョコレートに限らず、子どもたちが学校に行ける権利を持てるように、また家族が貧困から抜け出せるようにを思い活動をしています。
カカオ豆のの生産が最も多いのは、西アフリカのコートジボワールとガーナだそうです。
日本が輸入しているカカオ豆の70&はガーナから来ています。(ロッテのガーナチョコレートの名前の由来もここにあるのですね!)
児童労働をしている子どもたちの数は、コートジボワールとガーナだけで220万人以上、世界規模では、1億5200万人(10人に1人)です!
その中でも、70%が農林水産業に従事しており、カカオ(栽培と収穫)、コットン(栽培と収穫)、レアメタル(採掘現場)、食品や洗剤などに使われているパーム油(採掘現場)などがその事例です。
また、消費者の方にも理解してもらえるように、学校向けの教材や映画も作っています。
児童労働や人身売買をなくし、子どもたちがしっかりと教育を受けることができるためのプロジェクト「スマイルガーナプロジェクト」も現在進行しています。
カカオ生産農家は技術がなく、生産性を増やせないため、農業トレーニングをして収入を増やし、子どもたちの教育に当てられるようにと、皆さんからの寄付金を活用しています。
1枚500円のチョコレートの絵が描かれたステッカーを購入することで寄付ができるのだとか。
森永製菓の「DARS」とコラボし、売り上げの一部を現地の支援活動に使っています。
他にも、東京の新丸ビルにある、ショコラティエ「パレドール」でガーナの豆を使った、寄付にもつながるチョコレートを作っていただいたり、輸入食材店の「Kaldi」でもフェアトレードチョコレート作っています。
大手企業も巻き込めるって、かなり力があるNPOなのですね!
また、Kaldiは大ファンでよく行っているお店です!Kaldiのフェアトレードチョコレートが気になったので、早速買ってみました♪
こんな感じのパッケージのものです↓
裏ラベルに、「ガーナ・クワべナアクア村のフェアトレードカカオ豆使用。カカオ豆50%のチョコレート」という説明文がありました。
気になるお味は・・・ミルクチョコレートですが、ちょっとした苦味と酸味が特徴的で、カカオ豆をしっかりと感じられる本物のチョコレートです♡
話題になっているのはうなぎやマグロなどですね。
実は、カカオも同じような境遇にあるのです。
インドや中国の人口爆発のため消費量が増えていますが、アフリカや中南米では、チョコレート生産の技術の向上が伸びないため、消費に対して、供給が追いついていないのが問題になっています。
また、気候変動の影響で、気候と雨の量が変わってきてしまい、カカオの生育状況が悪くなってきているのもあります。
このようなことがあり、将来的には今までカカオを作っていたところで作れなくなってくることが想定されます。
2018年1月にアメリカ政府機関は、2050年にカカオが全滅する可能性があると公表しました。
このような不思議な悪循環は残念ながら人間が作ってきたものです。
日本のメーカーはまだ参加していないので、もっと積極的になれるよう、働きかけを行っている最中です。
確かに、日本企業で社会貢献とかフェアトレードの側面ではまだまだということはよく耳にします!頑張れ、日本!
消費者ができるもう1つのことは、「こういうものが欲しい!」と企業に伝えていくことです。
思っている以上に世界の状況は悪い方向にスピード早く進んでいるので、自分が正しい選択をしていき、周りの人たちにもっともっと問題意識を伝えることを心がけるといいのではないかと思います。
いやあ〜いい話ですね!確かにその通り!ふと、私の孫世代はどんな世の中で生きるのだろうか・・・と想像をしてしまいました><
最後に、クラッカーにのったチョコレートペースト(チョコレート、豆乳、砂糖を混ぜているもの)の試食を行い、閉店ガラガラ!
なかなか普通は得ることができない貴重な情報をありがとうございました♪
また、今回の講演会に参加した人限定で、チョコレート1枚をマルシェブースで引き換えることができるとのことで、早速行ってみました!
主人と2人で参加したので、プレーンとココナッツの2種類をいただきました。
ココア豆がふんだんに入っているチョコなので、自宅で食べられるのが楽しみです^^
チョコレートを食べてみた!
早速自宅で試食です!
とってもおしゃれなパッケージ♪開いてみると、産地に関する説明文がありました。
チョコレート自体はアートです!☆
綺麗な模様で食べるのもったいない〜><とか言いながら、次の瞬間には半分なくなっているというね(笑)。
講義では、プレーンを試食しましたが、ココナッツのほうが少し甘みが強いと感じました。
カカオ感がとても強く、健康に良い!と食べて感じられる1品でした。
まとめ
大地を守る会の「オーガニックフェスタ」で行われた「チョコレート講座」では、これまで知らなかったチョコレートの作り方や産地・生産者の話から、フェアトレートとは?や世界の食料危機を防ぐためには?まで、深い話しが盛りだくさんでした。
私はもともとオーガニックに関心があり、なるべく健康的な生活を心がけよう!と日々尽くしていますが、やっぱりまだまだ意識は低いんだな、と気付かされた瞬間でした。
大地を守る会では、家族向けの楽しい体験イベント(畑での野菜の収穫や料理教室)や真面目な話の講演会など、様々なテーマの企画が開催されています。
他社の野菜宅配・通販サービスを比較しても、イベントの数が多く、取り扱っている話題も豊富なので、イベント好きだったり、週末のお出かけに活用したいという方は、心からおすすめができる野菜宅配会社です。