オイシックス・ラ・大地株式会社の藤田和芳会長が、社会的な批判を受けたX(旧Twitter)での投稿を発端に辞任することが決定した。この投稿は、福島第一原子力発電所での事故により発生した処理水の放出計画についてのもの。「放射能汚染水」と表現し、風評被害を引き起こす可能性があったとして同社への非難が起きていた。
批判の中心には、藤田会長の立場としての公平性や企業のイメージを考慮するべきだったという意見があり、企業トップの発言が企業全体の信頼性や価値観に影響を及ぼす可能性があることから、投稿は慎重に考えられるべきだったとの指摘がされていた。
大地を守る会とオイシックスの経営統合

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大地を守る会(旧大地宅配)は藤田氏が発起人となり、40年以上前に江東区の青空市からスタート。2017年、大手野菜宅配・通販会社であるオイシックス株式会社と経営統合。その後2018年にはらでぃっしゅぼーやの参画によってオイシックス・ラ・大地株式会社が設立された。経営統合により同一法人となったが各社のサービスはそれぞれ展開されており、放射性物質の検査基準なども各サービスで差があることから、同一法人となった現在でも元の事業者ごとの理念が垣間見える。